K's Backyard

オーストラリアの田舎町での動物とのふれあい日記

Dorrigo National Park

こちらオーストラリアでは三月一日が秋の始まりの日です。今年は雨がよく降って涼しい日が多く、例年の暑い夏のようではなかったのですが、暑さに弱い私にとって、秋は大歓迎です。でも、嬉しいはずの季節なのに、ロシアの独裁者のエゴで突然一方的に始められた戦争で、多くのウクライナの人たちが祖国での幸せな日常生活や家族、友達を奪われてしまっている今、ただただ心が痛みます。目の前で起こっている戦争に、欧米諸国が手も足も出せないというのは本当に悲劇としか言いようがありません。一日も早く無駄な戦争が終わってくれることを祈るしかありません。

さて、コロナになってからは、屋外に出ることが減ったのですが、最近は週末に近くの国立公園へ行って、ブッシュウォーキングを時々楽しんでいます。二週間前に車で1時間半のところにあるドリゴ国立公園へ行ってきました。ドリゴはよく雨が降るところなので、珍しい植物があって面白いところです。

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ドリゴ国立公園入り口近くの展望台から見た風景

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大きく育ったシダ

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赤い実がついたWalking Stick Palm

この日は3時間かかる最長コースを歩いてきましたが、起伏があまりなく、楽に歩けました。雨林なのでさすがに湿度が高く、じめじめしていました。周りには30メートルぐらいの高さの木が密集して生えていて太陽の光を遮っていたので、乾燥していて木がまばらに生えているアーミデール近くの国立公園に比べて薄暗く感じました。大きなシダや、赤い実がまっすぐ下に垂れ下がって昔は歩く杖の材料に使われたというwalking stick palmという椰子の木の一種など、普段みかけない植物がたくさんありました。途中、2つの滝がありましたが、最近の雨で多量の水が轟音を立てて流れていました。なかなかの迫力です。気持ちよかった!

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Tristania Falls

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Chrystal Shower Falls

ドリゴ国立公園は有名で大きいところなので、珍しくカフェやみやげ屋や森に住む動物の博物館があります。トイレも他の国立公園とは違ってきれいな水洗で、設備が整っています。

ところで、前々から人からドリゴには血を吸うヒルがいると聞いていたので、私は長袖のシャツに長ズボンで行ったのですが、オーストラリア人はみんな短パンにTシャツという軽装でした。他の国立公園の歩道は土なのに対し、ドリゴの歩道は全てアスファルトで舗装してあって、そのせいか歩いている時にヒルに襲われることはありませんでした。とても蒸し暑くて汗をたくさんかいたので、持ってきたTシャツと短パンに着替えてから帰途に着きました。ところが、家につくと足首のところから血がたくさん出て、靴下が真っ赤になっているのに気づきました。気をつけていたのに、ヒルに噛まれていたのです。着替えた後、うっかり草むらに入ってしまった時に食われてしまったみたいです。びっくり!まったく気づきませんでした。ヒルは血を固まらせない毒を注入するそうで、気づいてからもなかなか血が止まりませんでした。後日、友達にそのことを話したら、その友達もドリゴ国立公園へ歩きに行った時、途中で疲れて道端にあった岩の上に2、3分腰掛けて休んだら、ヒルが服の中に這って入ってしまって、背中を噛まれたそうです。帰りに車の中で気づいた時には、着ていたシャツが真っ赤な血に染まってしまったそうです。とてもきれいで面白い国立公園なのですが、ヒルがいない冬場に行くのが一番だと思います。