歌の上手なマグパイ
ちょうど教会のパイプオルガンのような不思議が音を出して鳴く鳥、Australian Magpie. カラスより体は小さめで(Size: 36-44cm)、家の庭でも毎日みかけます。10羽ぐらいのグループで行動して、なんかどこかとぼけていて、面白い鳥です。地面の中にいるみみずとか、虫の幼虫などをくちばしでほじくって食べているのをよく見ます。人間が近づいてもなかなか逃げない普段はけっこう人懐っこい鳥ですが、春、10月ぐらいに繁殖シーズンを迎えると、性格が一転し、巣の近くを歩いている人間に攻撃をしてきて、私たちを悩ませます。
まだ学生だったころ、大学のある岡の上から坂道を一気に下って帰る途中で、そばを歩いていた他の学生たちが私の方を向いて笑っているのに気付きました。下を見ると、頭にかぶった私のヘルメットの陰の横を飛んでいる鳥の陰が見えました。(オーストラリアでは自転車に乗る時はヘルメット装着が法的に義務になっています。)そうです、マグパイが自転車に乗っている私を、追いかけていたのです。同じスピードで。そのまま必死にこいで何とか逃げ切りましたが、怖い思いをしました。大学へ行く途中の道にはずらりと街路樹があって、その木の上にマグパイが毎年巣を作るんです。
自転車に乗ってヘルメットを着けていても、ヘルメットにあいた穴めがけてくちばしでつついて、頭を傷つけることもあるんです。中にはひどくやられて血を出す人も。マグパイが近づかな用にように自転車のヘルメットにストローのような飾りをいくつも付けている人もいるぐらい。
マグパイの巣立ちした若い幼鳥は全体に白っぽい色をして、親鳥に餌をせがむ時にはものずごい大声で鳴きます。耳障りですが、むじゃきでとてもかわいいです。