K's Backyard

オーストラリアの田舎町での動物とのふれあい日記

サクランボと野鳥PART 2(移民の国)

我が家のサクランボが熟れたという噂がだんだん野鳥たちの間に広がっているのでしょうか。いろいろな鳥たちも食べに訪れています。Yellow-crested cockatoo(下の写真)や鮮やかな赤と青の小型のオウム、Crimson rosellaなども来るようになりました。

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実が固いうちはくちばしの短いカッコーの一種のKoel, からすに似た黒白の鳥、CurrawongやMagpiesなどが専らチェリーを食べに来ていましたが、柔らかく完熟になってくると、くちばしの尖ったHoneyeatersも訪れるようになりました。下の写真はSilvereyeというすずめぐらいの大きさのHoneyeater。もちろんRed Wattlebirdも食べに来ます。甘ずっぱくっておいしそうです!

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さて、ご存知のとおりオーストラリアは18世紀の後半からイギリスの植民地になり、最初は流刑地として本国から囚人が送られてきました。ということで、イギリス人、アイルランド人、スコットランド人を祖先に持つ人が大半を占めています。オーストラリア人は自分の祖先が誰で、どこから来たかということをよく知っていて、多くの人はイギリスやアイルランドからの囚人だったと言います。囚人といっても、貧困層の人たちでお腹がすいて食べ物を盗んだり、政治思想が当時の政府と相容れなかったりという程度の罪で流刑されてきたのですから、ちょっとかわいそうです。

その他、19世紀にはドイツ、20世紀に入るとイタリアやギリシアなどの国から多く移民しています。また、いわゆる白豪主義という言われる移民法が1970年代に撤廃されると、ベトナムや中国や韓国などのアジアからたくさんの移民が来ました。移民達は同じ国の人同士が固まって特定の場所に定住するようで、大都市にはイタリア系、ギリシア系、ベトナム系、韓国系などの移民たちが経営するレストランが集まっているところがあり、おいしくて安い料理を楽しむことができます。ドイツ系の人々は主にアデレードの北に定住して、Barossa Valleyという有名なワインの産地を築きました。この他、イタリアからの移民もオーストラリア各地にワイナリーを作っています。中国系の人たちは日本のように、シドニーやメルボルンなどの大都市にChina Townを作って、そこでレストランやお土産屋、薬草などのいろいろな商売に携わっています。もっと最近になると、中東、インド、南アフリカ、ニュージーランド、フィリピンからの移民も増えています。

ところで、シドニーでタクシーに乗ると、移民をしてきてあまり英語が上手に話せない運転手がたくさんいます。オーストラリアに来る前、本国で高校の教師をしていたイラン人、ラグビーの花形選手だったトンガ人、コンピュータの技師だったインド人など、いろいろな経歴の人がいます。タクシーの運転は移民して来た人にとって、手っ取り早く就ける職業なんでしょうか。たいていの運転手は正直な人のようですが、これまでに悪徳ドライバーにも出会いました。10年ぐらい前、シドニーのセントラル駅からタクシーで予約していたホテルに母と向かおうとしたら、距離があまりなかったのでいやだったんでしょうね。ベトナム系の運転手に乗車拒否にあって、大きなスーツケースがあったので困りました。また、20年ぐらい前にメルボルンでタクシーに乗った時、どこの国の出身かは分かりませんでしたが、とてもきつい訛りで話すタクシー運転手に距離かせぎのために同じ道を何回も通られたり、途中でガソリンスタンドに寄られて、ガソリン補給をしている間、止めなかったメーターの距離数が増えていってしまうということが起きました。もちろん、気付いていたのでその運転手に降りる時にがガリン補給している間に増えた距離数を言って、それを差し引いた金額を払いました。悪意がなかったとは到底思えませんでしたので、とても腹が立ちました。現在はどこのタクシー会社も運転手の教育をしっかりしているのか、そういう運転手に出くわしたことはありませんけど、しっかりしていないと騙されるということもありです。幸いなことに、私の住むアーミデールは田舎の町で、タクシーの運転手は皆、正直で親切なので、安心して利用することができます。