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K's Backyard

オーストラリアの田舎町での動物とのふれあい日記

グランパ物語(思い出)

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この鳥は野生のGalahだけど、小柄で濃いピンクをしたきれいで目立つ鳥でした。去年の冬の終わりの寒い日に庭で他のガラーといっしょに餌を食べているのを発見。でも、とっても弱々しくて、他のガラーにいじめられて餌も満足に食べられない状態でした。そこで、家のベランダに餌をまいたら、他のガラーは警戒して寄ってこなかったけど、この鳥は寄って来て、食べるようになりました。食べると日だまりで昼寝をし、起きてはまた食べるということを繰り返していました。動作が緩慢でよたよたしているので、Grandpa(おじいちゃん)と名付けました。なんかとっても面白い鳥なので、お隣の仲良しのLさんもすっかり大ファンになりました。ベランダの椅子にプランターをひっかけて、グランパ専用の餌入れを作ると、早速中に入って夢中になって餌を食べていました。3、4週間ぐらい毎日家で餌を 食べるうちに、体力がついたのか、いつのまにか来なくなってしまいました。Lさんとはきっと元気になって、彼女でも作って楽しく自然で暮らしているのだろ うと話していました。

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それから4週間ぐらいして、春の初めにまた家に戻ってきましたが、また弱々しく動作の緩慢な元のグランパに戻っていました。羽根も薄汚れてぼさぼさでした。餌をあげると、なぜかくちばしが異常に伸びてちょうどはさみの刃が交差するようになっていて、上手に食べることができなくなっていました。そのため、前より体力が大分落ちたようでした。何日かして大雨が降ると、栄養状態が悪いグランパの羽根は雨をはじかないので、ずぶ濡れになってしまい、ベランダの屋根の上でじっと寒さを耐えていました。本当は屋根の下の雨の落ちてこないところに移動させてあげたかったけれど、野生なので人間が触ろうとすると逃げてしまうという恐れから、見てるしかありませんでした。しばらくして雨が止むと屋根から飛び降りましたが、羽根が雨を吸って重くなって上手に飛べず、地面に落ちてしまいました。するとそれを放っておけないと判断した元看護婦のLさんが、そっと後ろから近づいて、自分のショールをグランパにぱっとかけて、捕まえて保護しました。それから、異常に伸びたくちばしをなんとかしてもらおうと、WIRESという野生動物保護団体専属で無料で保護された野生動物を診察・治療してくれる獣医へ連れていきました。すると、くちばしは切って元通りにしてくれるが、また野生に戻すか、人間が飼うしかないと言われました。でも、くちばしはいずれまたすぐに伸びてしまって、餌が食べられなくなるということでした。Lさんにも熱心に頼まれて、私が面倒みようかなと迷っている時に、WIRESの人にグランパの様子を話して意見を聞くと、恐らくはくちばしが異常にのびる病気にかかっていて、それは鳥や人間にもうつる恐れがあるということを言われました。それを聞くと、Lさんも納得したようでした。二人にとって悲しい選択となったのですが、結局獣医さんに安楽死させてもらうことになりました。今でも引き取って飼ってあげたら、もう少し命が長らえてよかったのかなと後悔することもあります。でも、それまでにずっと野生だったグランパを小屋に閉じ込めてしまうというのはいくら病気といえどもストレスを与えてしまうことになっただろうということと、家に遊びにくる他の健康な野鳥たちに病気が移ってしまったかもしれないことを思うと、やはりその選択肢がベストではなかったかと思います。本当に残念な結果になってしまいましたが、天国で思う存分餌を食べて、自由に羽ばたいていることを祈っています。短い間でしたけど、よい思い出をありがとう、グランパ。