K's Backyard

オーストラリアの田舎町での動物とのふれあい日記

常連客で愛嬌者のRed Wattlebird

 

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アーミデールもようやく朝晩10度を切って、寒く感じられるようになりました。昼間はまだ、25,6度まで上がりますが、乾燥しているので屋内や日陰にいるとあまり暑さは感じません。

毎朝早く6時ぐらいに、Red Wattlebirdのカップルが餌をくれって威勢よく庭のくるみの木に止まって「ポッポッポッポッポ」と大声で催促します。この鳥の名前は顔の頬にある、小さい鶏のとさかのような丸いwattle(肉垂れ)に由来しています。Red Wattlebirdはhoneyeaterという種の鳥で、花のみつや昆虫を主食にして、くちばしが細長く、花に舌を入れると、ブラシ状になった舌先で蜜をすくって食べます。そして飛ぶ虫をさっそうと飛びながら空中でダイビングして捕ったり、庭の木になる果物が完熟すると喜んで食べます。

我が家に来るRed Wattlebirdのカップルのメスはとても人懐っこくて、愛嬌があるのでPrincess Wattle(写真)と名付けました。片方のWattleにちょうとピアスのような穴が開いているので、すぐに見分けがつきます。夫婦で毎年子育てのシーズンに六羽ぐらい(一度にだいたい2羽ずつ)のひなを育てます。(その中には時々、托卵されて産まれたKoelというカッコーの子供もいますが。)この夫婦がたくさんのひなを育てるのには訳があるのです。数年前にペットショップでhoneyeater用の花粉や乾燥くだものにビタミンやミネラルを加えた粉末の餌を買って、湯を加えて練り餌としてあげたところ、毎日たくさんのRed Wattlebirdが来て食べるようになりました。カップルはその中の常連で、どうも我が家の近くを縄張りとしてるようです。結局、このプリンセス・ワトルの夫婦は自分たちの巣で卵がかえると、うちの餌台からせっせとこの練り餌を巣に運んで、ひなに与えます。本来ならば、もっと時間と手間をかけて花の蜜や虫をとるはずなのに、楽をしているという訳です。ひなは飛べるようになると、餌台に来て、うるさく「ぴーぴー」と鳴いて、餌を催促します。そうなると、餌を朝、昼、夕方と頻繁にあげないといけなくなります。(本来ならば朝一回だけなのに。)この餌が結構高いので、本当に贅沢なのです。でも、かわいいふわふわのひなを見たさに、つい餌をあげてしまいます。ひなも2週間ぐらい餌を食べに来た後、親に執拗に攻撃されるようになって、やがてどっかへ行ってしまいます。さすが野生。ちょっと意地悪に見えるけれど、親鳥は自分たちのテリトリーには我が子でもずっといさせないようです。Red Wattlebirdはとてもterritorialで自分の縄張りに入って来る他の鳥を攻撃する結構、気の強いところもあるんですよ。