K's Backyard

オーストラリアの田舎町での動物とのふれあい日記

けなげな母鳥(托卵)

この全然似てない2羽の鳥、どんな関係があると思いますか。

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実は親子なんです。左が親鳥で右が幼鳥。子供はまだとても幼いのにもう親の2倍ぐらいはあるかな。ここ数年、毎年あることなんですが、子育て上手なRed wattlebirdの巣に、Koelというカッコーの一種の鳥が自分の卵を生むんです。そうすると、その孵化して出て来たカッコーの子供がワトルバードの卵や子供を巣から落としてしまうんですって。残酷!それを知らないワトルバードはカッコーの子供を自分の子だと思って、一生懸命に餌を与えて育てるんです。そういうのを『托卵』といいます。左の鳥は私の大好きな愛嬌たっぷりのプリンセス・ワトルで、毎年だいたい6羽のひなを育てます。子育てが上手でまた、いつも子供にいっぱい餌をあげようとあちこち飛び回って集める、とても献身的な母鳥なんです。

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なにせ体が大きい子供ですから、よく食べること。プリンセス・ワトルは家の餌台に来ては、餌をとって与えます。あげてもすぐに、「もっとくれ」コールして、うるさく鳴いてせがむので、大忙しです。やがて、すぐに自分で餌を食べられるようになると、どこかへ行ってしまうみたいで姿が見えなくなります。

下の写真がKoelの雌。他人に子育てしてもらって、自分は悠々自適に過ごしているんですから、こんな楽なことありませんよね。それにしてもそうとは知らずに一生懸命のワトちゃん、ちょっとかわいそうだと思いません?

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