K's Backyard

オーストラリアの田舎町での動物とのふれあい日記

Pear Tree & Rainbow Lorikeets (お正月)

年は明けて、昨日2017年が始まりました。オーストラリアではお正月は祝日で、皆静かに家族と新年を迎えます。日本では門松などのお正月飾りをしますが、こちらは何もありません。今年はたまたま1日が日曜で、今日2日が振替休日になったため、店や会社などは明日の3日から始まりますが、例年では2日からです。この国に住んで18年目に入りましたが、気候が暑いためかクリスマスやお正月といっても未だにあまりピンと来ません。北半球の寒い気候の方が断然ムードがあっていいと思います。

昨日、物置にいると裏の方からにぎやかな鳥の声が聞こえてきました。ドアのガラス越しに見ると、2組4羽のレインボー・ロリキートが夢中になって梨をほおばっていました。クリスマス当たりから昨日までは猛暑になり、連日35度近くになっていたので、昼間は外に出ず、ずっと家の中で過ごしていて、そこの梨の木に実がたくさんついていたとは気付きませんでした。鳥はちゃんとどこにおいしいものがあるか分かっているんですね!

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この梨は日本で幸水とか豊水と呼ばれる梨だと思います。オーストラリアではベルの形をして、薄い緑色の洋梨が一般的ですが、写真の梨は”Nashi"とこちらで呼ばれていて、スーパーでも最近売られるようになりました。結構、人気があります。

さて、アーミデールの町では大晦日の夜9時になると、競馬場で一斉に花火が打ち上げられました。赤や緑や、丸や放射状、楕円形など、いろいろです。といっても、日本の夏祭りの打ち上げ花火に比べてとっても規模が小さくて、ほんの15分ぐらいで終ってしまいました。それから、12時になって年が明けると、また5−10分ぐらい花火を打ち上げて、新年の到来を祝いました。我が家は競馬場から近いので、木の間から花火が見えて、また会場に集まった人々の歓声が聞こえました。若者などが集まって花火を見学していたんでしょう。雷と大きな音に怯える犬のデイジーはもちろん、花火の上がっている間、どこかに隠れていて姿が見えませんでした!

テレビをつけると、シドニーではアーミデールに比べて半端じゃない規模の花火がハーバー・ブリッジやオペラハウスの辺り数カ所から一斉にあげられて、それが上空からテレビ中継されていました。とってもきれいです!シドニーに住んでいる人たちはこの花火がよく見える場所を確保するために、大晦日は午前中の早い時間から競争で場所を取るために座り込んで夜まで待つそうです。ただ、シドニーでも湾沿いの小高い岡の上の高級住宅地に住んでいるひとたちはどうも、自宅のバルコニーから花火見学ができるそうですよ。うらやましいですわ!もちろん、この日に合わせて市内の高層ビルにあるホテルに宿泊して部屋から見学っていうのもありみたいです。

http://www.smh.com.au/nsw/sydney-new-years-eve-celebrations-start-with-a-bang-with-citys-biggest-fireworks-display-ever-20161231-gtkarn.html

クリスマスとガラーの親子(リフォーム1)

多くのオーストラリア人はクリスマスは日本のお正月のように家族や親戚と集まって、クリスマスのための特別のランチやディナーを食べます。クリスマスの食事でよく出されるのが、ローストでオーブンなどで七面鳥、豚、ラム肉などの大きな肉の固まりをジャガイモやカボチャなどと一緒に2時間ぐらいかけて焼いて、それを切り分けて食べます。バーベキューでエビやサーモンなどのシーフードを食べるのも最近の流行です。デザートにはChrismas puddingといって、干してブランデーにつけ込んだフルーツがぎっしり入った、フルーツケーキのようなものを暖めて、それにカスタードクリームやアイスクリームや生クリームを乗せて食べます。クリスマスの食事はカロリーがはんぱじゃないです!

当日はその他、その家庭にもよると思いますが、朝起きて朝ご飯を食べた後、クリスマスツリーの周りに座って、リーダーがプレゼントについている名前を呼び上げ、一つ一つ手渡すと、貰った人はその場で開けてみんなに披露します。贈り主が目の前にいる場合には、お礼を言います。小さい子供も大人もワクワク、ニコニコです。プレゼントはクリスマスの前に家族の分を用意すると、それをクリスマス用の包装紙で包んで、"To XXX From XXX"と書かれたシールに受け取り主と送り主の名前を書き、クリスマスツリーの下に置きます。また、友達などからもらったり、訪ねてきた親戚が持って来たプレゼントもツリーの下において、クリスマス当日に一緒に開けます。子供達はよくツリーの下に置かれたプレゼントの中に自分の名前を見つけると、とってもはしゃいで嬉しそうです。もちろん、親に厳しくプレゼントはクリスマスの日まで絶対に開けてみてはいけないと言われているので、開けません。若い人でいろいろな事情で家族と一緒にクリスマスができない人は、そういう人同士であつまってパーティーを開くようです。クリスマス当日は店はどこも閉められ、交通もほとんどなく、町中がとても静かになります。

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ところで、クリスマスの日に、我が家の庭にGalah(モモイロインコ)の夫婦が子供を連れてやってきました。子供(写真左)は親より淡い色をしています。体はもう大きいですが、お腹がすくとぎゃーぎゃー言って親に餌をねだります。まだ幼くて、あどけなくて、とってもかわいいです。かくして、我が家の庭を訪れる野鳥たちもペットの犬のデイジーもインコのピノくんも人間の行事にはおかまいなく、いつもどおり私と静かに過ごしました。余談ですが、クリスマスケーキの代わりというか、最近ネットでみつけたレシピを使っておから入のヘルシーな糖質制限チーズケーキを初めて作ってみたら、これが意外にしっとりしていてとてもおいしくって、びっくりぽんでした!作り方は至ってシンプルで、何でもっと早く作らなかったんだろうと悔やんだぐらいです。

さて、日本でも最近はDIYや家を改築することが流行っているようですが、オーストラリアでは自分たちで家の改装、改築をする人がとても多く、BUNNINGSという建材や工具、キッチンの戸棚、水道の蛇口、電灯、園芸用品などDIYに必要なものを何でも売っている大型のチェーン店が大繁盛です。こちらでは古い家も壊さずに改築をしながら長く住みます。我が家の敷地には小さな家が2軒建っていますが、一つは1930年代(日本の昭和の初め)に建てられたとても古い家です。8年ぐらい前にアスベストスの壁を取り除く工事をしてもらった後、ずっとキッチンや洗濯場などがない状態になっていましたが、最近になってやっと改築費用の都合がついたので、思い切ってつけてもらうことにして、そちらに引っ越すことにしました。(悔しいけれど、私はDIYはできませぬ。)

最近建てられた家は柔らかい松の木材が骨組みに使われ、天井の高さが2.4Mほどですが、古い家はhard woodといって、とっても重くて固い木材でできていて、天井の高さも3Mあります。今、昔と同じ規格の家を新築すると高額な予算が必要になるので古くても昔の家を直して住む方が経済的でもあるのです。

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上の写真は現在の状態です。電気の配線が終って、壁と天井一面に断熱材が入っています。あと2週間ほどしたら、壁と天井に石膏ボードを貼る専門の業者が来て、全部塞がれます。それからキッチンの戸棚を大工さんに取り付けてもらって、電気屋と配管工が来て、タイル屋にタイルを張ってもらって、ペンキ屋にペンキを塗ってもらって...最後には床磨きの専門業者が来て出来上がりです。業者は全部自分で探して電話して見積もりもらって予約したので、とっても忙しくて大変でした。でも、念願の自分でデザインしたキッチンが出来上がるのがとっても楽しみです!

イースターン•ロゼラと鳩の卵

サクランボもいよいよ終りになりましたけど、ほら、珍しくEastern Rosellaも食べに来ましたよ。Red Wattlebirdが攻撃するせいか、最近は滅多に姿を現しませんでした。それにしても、色鮮やかできれいです!

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ところで、前回Spotted Doveという鳩が庭の藤棚に巣を作って、卵を暖めているということを書きましたが、2,3日前に親鳥がいないことに気付きました。どうやら、放棄してしまったみたいです。白い卵だけがみすぼらしい巣の上にちょこんとのっていました。いつ見ても一生懸命に暖めていたのでとっても残念!

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そういえば、最近藤棚の隣にあった10m四方ぐらいの竹やぶをBobcatという小型の重機で業者の人に根を掘り返してもらいました。その時に1,2時間ぐらいでしたけどとても大きな音が出てしまいました。それにびっくりしてしまったのかしら?かわいそうなことをしました。

竹といっても、アーミデールは寒冷地なので大きくならず、笹のように細いものです。最初は1mx3mぐらいの範囲で生えていたのですが、何年もずっと放っておいた御陰で、どんどん広がり、家の裏口のコンクリートの下まで根を張ってとんでもないことになってしまっていました。ただし、冬の間はたくさん密集している竹の枝と葉がたくさんの小鳥達のねぐらになっていました。それで、気候の暖かくなった一ヶ月ぐらい前ぐらいまで待って、竹の地上に出ている茎の部分を全て切り取りました。すると最近の暑さと降った雨で、タケノコがにょきにょき生えてきてしまって、そのままではあっという間に元通りになってしまいそうだったので、慌てて土木業者に来てもらったのでした。最初は竹の切り株と根をクワで掘り返してみたんですけど、渾身の力を込めてもやっとひとつ掘り返せるぐらいでしたから、Bobcatでもけっこう苦戦していたようでした。ただし、家の竹はRunning bambooといって、根が地表に近い所をまっすぐ横に伸びる特性があるので、地表から30センチぐらいまで掘ってもらうと、根っこはまるでじゅたんをくるくるっと丸めるように固まって取れて行きました。取り除いた根っこと土は全部で5トン以上の重さがあって、市のゴミ捨て場へ持っていってもらいました。でも厄介者だったようで、市の方で230ドルも請求されましたが、自分一人ではどうしようもない問題でしたから大助かりでした。ところが、「やれやれこれで戦い終りか」と思いきや、根っこが少し残ったところからまたタケノコが生えて来ています。それは汗だくだくで、クワで掘り返して取り除いています。ヘトヘトになりますけど、完全になくなるまでは地道に繰り返して続ける必要がありそうです。:(

麦の穂とガラー

9月の終りに我が家の野鳥の餌台の周りに生えた麦やトウモロコシの穂のことを書きましたが(「白いオウムたちの訪問」参照)、最近になって餌台から上に出ていた穂が刈り取られて短くなっていることに気付きました。そして下の写真がその犯人たち。実はGalah(モモイロインコ)が餌を食べにきたついでに周りに生えていた穂をつまみ食いしていたのでした。

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ところで、Red Wattlebirdの子供達のその後ですが、下の写真のようにすっかり大きくなりました。でも、まだ小さいときからの癖で、お腹がすいて餌台に近づいてくる時にはチッチッと親鳥に餌をねだる時の声をだしています。

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親鳥は餌台に子供達が近づくと、とても激しくつついて攻撃します。時には子供の羽根をくちばしではさんで、固まりでズボッと抜いてしまう始末。子供にはとてもか わいそうですけれど、こうしないと親が自分のテリトリーの中で確保できる餌の量が減ったら、自分たちの死活問題になってしまうからでしょう。それでも、朝などは親2羽と子2羽の計4羽が一緒に現れて、取っ組み合いの喧嘩をしながら普段の2倍ぐらいの餌を食べます。とはいえ、今はもういろいろな花や果実や昆虫があるので、それらだけでも十分に食べてい けるはずです。子供達が我が家の庭から出ていくのももうすぐでしょう。ちょっと寂しい気もしますが、野生のルールですから仕方ないですね。

追記:最近、藤棚のアーチのそばを通る度に、Spotted Doveという鳩(「日常の風景」参照)が一羽飛び立つようになりました。あまりその場所では見かけなかったのですが、気にも止めないでいたら、ある日アーチの真下に真っ白いうずらの卵のぐらいの大きさの卵の殻が真ん中からまっ二つに割れて地面に落ちているのを見つけました。見上げるとSpotted Doveが一羽ちいさな巣の上に座っているのを発見。藤棚のアーチの骨組みに使ってる鉄柵の上に巣を作っていました。私の頭の15センチぐらい上のところです。驚いて飛び立った後に、真っ白い卵がちょこんと皿のように浅い巣の上にのっかっていました。今は花も終って、藤棚は緑の葉がびっしり覆っていて、まさかそんなところに巣を作って、卵をあたためているとは知りませんでした。しかも、下から丸見えなのに!それ以来、ひなが無事に孵るようにと祈りながら、アーチの下を通らないように気をつけています。

サクランボと野鳥PART 2(移民の国)

我が家のサクランボが熟れたという噂がだんだん野鳥たちの間に広がっているのでしょうか。いろいろな鳥たちも食べに訪れています。Yellow-crested cockatoo(下の写真)や鮮やかな赤と青の小型のオウム、Crimson rosellaなども来るようになりました。

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実が固いうちはくちばしの短いカッコーの一種のKoel, からすに似た黒白の鳥、CurrawongやMagpiesなどが専らチェリーを食べに来ていましたが、柔らかく完熟になってくると、くちばしの尖ったHoneyeatersも訪れるようになりました。下の写真はSilvereyeというすずめぐらいの大きさのHoneyeater。もちろんRed Wattlebirdも食べに来ます。甘ずっぱくっておいしそうです!

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さて、ご存知のとおりオーストラリアは18世紀の後半からイギリスの植民地になり、最初は流刑地として本国から囚人が送られてきました。ということで、イギリス人、アイルランド人、スコットランド人を祖先に持つ人が大半を占めています。オーストラリア人は自分の祖先が誰で、どこから来たかということをよく知っていて、多くの人はイギリスやアイルランドからの囚人だったと言います。囚人といっても、貧困層の人たちでお腹がすいて食べ物を盗んだり、政治思想が当時の政府と相容れなかったりという程度の罪で流刑されてきたのですから、ちょっとかわいそうです。

その他、19世紀にはドイツ、20世紀に入るとイタリアやギリシアなどの国から多く移民しています。また、いわゆる白豪主義という言われる移民法が1970年代に撤廃されると、ベトナムや中国や韓国などのアジアからたくさんの移民が来ました。移民達は同じ国の人同士が固まって特定の場所に定住するようで、大都市にはイタリア系、ギリシア系、ベトナム系、韓国系などの移民たちが経営するレストランが集まっているところがあり、おいしくて安い料理を楽しむことができます。ドイツ系の人々は主にアデレードの北に定住して、Barossa Valleyという有名なワインの産地を築きました。この他、イタリアからの移民もオーストラリア各地にワイナリーを作っています。中国系の人たちは日本のように、シドニーやメルボルンなどの大都市にChina Townを作って、そこでレストランやお土産屋、薬草などのいろいろな商売に携わっています。もっと最近になると、中東、インド、南アフリカ、ニュージーランド、フィリピンからの移民も増えています。

ところで、シドニーでタクシーに乗ると、移民をしてきてあまり英語が上手に話せない運転手がたくさんいます。オーストラリアに来る前、本国で高校の教師をしていたイラン人、ラグビーの花形選手だったトンガ人、コンピュータの技師だったインド人など、いろいろな経歴の人がいます。タクシーの運転は移民して来た人にとって、手っ取り早く就ける職業なんでしょうか。たいていの運転手は正直な人のようですが、これまでに悪徳ドライバーにも出会いました。10年ぐらい前、シドニーのセントラル駅からタクシーで予約していたホテルに母と向かおうとしたら、距離があまりなかったのでいやだったんでしょうね。ベトナム系の運転手に乗車拒否にあって、大きなスーツケースがあったので困りました。また、20年ぐらい前にメルボルンでタクシーに乗った時、どこの国の出身かは分かりませんでしたが、とてもきつい訛りで話すタクシー運転手に距離かせぎのために同じ道を何回も通られたり、途中でガソリンスタンドに寄られて、ガソリン補給をしている間、止めなかったメーターの距離数が増えていってしまうということが起きました。もちろん、気付いていたのでその運転手に降りる時にがガリン補給している間に増えた距離数を言って、それを差し引いた金額を払いました。悪意がなかったとは到底思えませんでしたので、とても腹が立ちました。現在はどこのタクシー会社も運転手の教育をしっかりしているのか、そういう運転手に出くわしたことはありませんけど、しっかりしていないと騙されるということもありです。幸いなことに、私の住むアーミデールは田舎の町で、タクシーの運転手は皆、正直で親切なので、安心して利用することができます。

サクランボと野鳥(菜食主義者)

今年は春によく雨が降ったので、我が家の庭に生えているフルーツの木は順調に育っています。つい先日緑色をしていたサクランボもここのところの暑い陽気でみるみるうちに赤くなって、野鳥を魅了しています。写真の鳥は親子のKoelというカッコーの一種で、黒が母親(下)、ベージュと黒のぶちが子供(上)です。親子でサクランボをむさぼっていました。初めてこの子供を発見した時、以前Red wattlebirdが同じ鳥に托卵されて自分たちより大きいKoelのひな鳥を育てていたのを思い出し(「けなげな母鳥」参照)、もしかしてまたかと思いきや、今回はそうことではなかったので、安心しました。この他、マグパイに似た黒と白の鳥Currawong(カラヲン)もおいしそうに毎日食べに来ています。家のサクランボは無農薬なので、ショウジョウバエが中に子供を産んでいるので、野鳥の餌専用です。

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さて、今回はVegetarianと呼ばれている菜食主義者について。オーストラリアでは牛や羊を肉をよく食べるというイメージがありますが、実は結構、乳製品や魚介類、卵は食べるが、肉を食べないベジタリアンがいます。レストランやカフェに行っても、よくベジタリアン用のメニューがあったりして、そういう人たちも食べられるものを提供しています。10年ぐらい前に比べるとオーストラリアではとても安かった肉が今はとても高くなりました。そういうこともあってか、肉をあまり食べなくなったオーストラリア人が大勢います。もちろん、動物愛護の精神から菜食をしている人もいます。パーティーやバーベキューを開く時にはそういう人のためのメニューも用意する必要があって、なかなか大変です。菜食主義の人はたいていがやせた人が多いのですが、中には結構体格のいい人もいます。そういう人は肉は食べないけれど、甘いケーキとかパンとかスパゲティー、フライドポテト、チーズなど糖質やカロリーの高い食べ物を好んで食べます。ベジタリアンの他にシーフードも乳製品も卵を一切口にしないで、植物からとった食べ物だけを食べるビーガン(vegan)と呼ばれる人も少数います。ビーガンにとってタンパク質が取れる食べ物はとても限られていて、豆腐や豆類、ナッツといったものから摂取しているようです。オーストラリアのスーパーにはベジタリアンやビーガンを対象にした食べ物のコーナーがあって、豆から作ったソーセージやひき肉、ハンバーガー、プレーンから甘辛い照り焼きやスパイシーな味がついた豆腐、それからファラフェル (falafel) というひよこ豆からできた衣のついてないコロッケ風の食べ物などが売っています。以前に興味本位で食べたことがありますが、ソーセージやひき肉もどき意外は割とおいしかったです。日本食人気について最近書きましたが、ベジタリアンやビーガンの人たちは、みそ、豆腐、のり、わかめ、昆布、しいたけ、そばなど、ヘルシーな日本の食材に関心がとても高いようです。

Bottlebrushes (医療)

アーミデールは朝晩まだ涼しいですが、日中は25度近くになるようになりました。初夏の気候です。我が庭にオーストラリア原生のBottlebrushという花が一斉に咲きました。下の写真は手のひらぐらいの大きさの濃いピンクの花。

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そして小さい黄色のbottlebrush。親指ぐらいの長さです。

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大きいサイズのbottlebrushには他に淡いピンクと真っ赤など、色にバラエティーがあります。その名のとおり、瓶を洗う時に使うブラシに似ていますね。かわいいお花です。

さて、今回はオーストラリアの医療について。こちらではオーストラリア国籍や永住権を持っている人は全員、Medicareと言う国民保険に自動的に無料で加入します。医者にかかると私の場合は保険が44%ぐらいの負担をしてくれます。ただし、日本を違って歯の治療費はカバーされていないので、とても高くなります。例えば歯一本にセラミック製のクラウンをかぶせた場合2000ドル以上かかります。ただし、Medicareとは別にプライベートの医療保険もあり、それに加入していれば歯の治療費や眼鏡などの費用は部分的にカバーしてくれますが、そういった保険は掛け捨てでとても高いです。(余談ですがオーストラリアに旅行する場合には病気や怪我の時に高額な医療費を請求されないよう、日本で予め旅行保険に入っておいた方が賢いと思います。)

こちらでは病気になるとGP(General Practitioner)というオールラウンドに診てくれる医者へ行きます。自分担当の医者は決っているので、いつもその医者へ行きます。もし、専門医に診てもらう必要がある時には、このGPがその医者への紹介状を書いて、それから予約を取り診察をしてもらうことになりますので、自分で勝手に専門医へ行くことはできません。GPはとても幅広い医療知識があり、たいていの病気に対処してくれ、それに合った薬を処方してくれます。(患者はそれを持って、薬屋に行き薬を貰います。)

私がこちらの医者のいいなと思うことは、待ち合い室で待っていると、先生が待合室まで出て来て名前を呼んでくれることです。また、診察室は全部個人部屋でドアをきっちり閉めますから、他の患者と先生の話が聞こえたりすることはありません。プライバシーはちゃんと守られているので安心していろいろ話ができます。

こちらではGPは必ず、複数(5−8人ぐらい)集まって、グループでクリニックを開業していますので、もし自分担当の医者が診られない場合でも他の医者が代わりに診てくれます。GPに看護婦は付かず、一つのクリニックにせいぜい1−2人の常駐の看護婦がいるようで、ちょっとした怪我の手当や手術、心電図を測るときなど医者を手伝うだけで、普段GPのオフィスにはいません。診察中は患者はGPだけと話をして処置をしてもらいます。

大きな公立病院もアーミデールにはありますが、そこでは入院が必要な重い病気や大きな手術が必要な患者が入院するところで、そこに入るにはまずGPの診断が必要です。公立病院はその他、Emergency Departmentがあり、24時間態勢で救急の患者を診てくれます。事故による怪我や急に病気になった場合やGPのクリニックが閉まっている土曜日の午後から日曜日には、患者は直接救急に行きます。ただし、医者の数が少ないので、救急へ行くと命にかかわる怪我や病気でない場合には何時間も待たされることを覚悟した方がいいと思います。

プリンセス•ワトルのひなの成長(車事情 PART2)

3週間ほど前に我が家の庭がテリトリーのプリンセス•ワトルに2羽のひなが生まれたことをご報告しましたが(プリンセス•ワトルのひなの誕生」)、大分大きくなりましたよ。今でも親鳥に虫などの餌を時々もらっているようですが、自分たちで餌台に餌を食べに毎日やってくるようになりました。まだ、あどけなさが残っていてとってもかわいいです。

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最初は親鳥について餌台の近くの木でピーピー鳴いて餌を催促していましたが、やがて餌台のところにあるぶどうの木に止まっておねだりするように。そうなってくると、プリンセス•ワトルはひなが餌をねだると、映画監督がカチンコを鳴らすようにくちばしを鳴らして、威嚇するようになりました。そしてひなは自分で餌台に登って食べるようになったんです。「もう親に頼るな」という厳しい態度です。でも、こうやって子供達は徐々に自立をするよになるみたいです。自然って本当によくできていますね。今回プリンセス•ワトルの子育てを観察していてとても興味深かったのは、いつものように2羽の子供を夫婦一緒に育てるのではなくプリンセスとパートナーと一羽ずつ別々に面倒をみていたようです。餌台にもプリンセスと子供の1羽が来た後、パートナーともう1羽が来て食べていましたので、上の写真のように子供達2羽だけが餌を一緒に食べに来るのはとっても珍しいことです。

さて、今回も車についてです。オーストラリアでは日本のような自動車学校というものはなく、また免許を取るのに何年もかかります。州によってルールが異なりますが、NSW州では16歳になるとL (Learners) ライセンスを取得できます。この免許はフルライセンスを持った親を助手席に乗せないと、普通の道路を走ることができません。道路に出る前にほとんどの子供は自分の家の敷地の中とか田舎道で練習をするようです。自動車教習のライセンスを持つ教官から個人レッスンを受ける子供もいます。親の監督の下、Lライセンスで120時間以上道路を走ると、P1 (Provisional)ライセンスがもらえて、スピードなどいろいろ制約がありますが、一人で車を運転できるようになります。それから一年後コンピュータのテストに合格するとP2ライセンスがもらえ、それからさらに2年後やはりコンピュータのテストに合格すると晴れてフルライセンスが貰えます。日本ではほんの数ヶ月程度で免許がもらえるのに比べ、長くかかります。私は大分前、永住権を取得した時に日本の運転免許を提示しただけで、すぐにオーストラリアのフルライセンスが貰えました。日本の自動車教習所で訓練を受けた日本人ドライバーがとても優秀なことはこちらでも良く知られているようです。そのような訓練を受けていない国から来た人はオーストラリア人と同じように年数をかけて免許を取らなければなりません。

次に車検についてですが、NSW州では毎年、車の修理工に車を点検してもらって、合格書(pink slip)を貰います。それから自賠責保険加入証明書(green slip)を保険会社から貰うと、いよいよ登録料を払って一年間の登録ができます。私の場合、全部で600ドルぐらいかかりますが、古い車に乗っていて修理代がかかるともっとかかります。因に隣のVictoria州やQueensland州ではpink slipは車を他人に売る時だけ必要なので、登録にかかる費用はNSW州よりかかりません。

春の花(車事情 PART1)

去年の10月には連日30度以上の気温が続いて、草木もぐったりとしていましたが、今年は順調に雨が降って、我が家の庭にいろいろな花が咲きました。下の写真はりんごの花。私は静岡出身で、りんごの花はアーミデールに来るまで見たことありませんでした。ほんのりうすいピンクで可愛いですね。この木には真っ赤なリンゴが毎年なります。でも、fruit fly(ショウジョウバエ)が卵を産んで、その子供たちがリンゴの中でチョロチョロと遊んでいますから、野鳥に食べてもらっています。

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次はPaulownia(桐)の花です。桐といえば日本ではタンスに使われていて、花札でも絵を見たことありますけど、実のようなものが描かれているだけで本当の花は見たことありませんでした。母(北海道出身)もアーミデールで生まれて初めて桐の花を見たといっていました。日本ではあまり一般的ではないのかも。一つ一つの花は手のひらの半分ぐらいの大きさです。淡い紫でとってもきれい!ただ、paulowniaの木は生命力が旺盛でものすごい早さで成長して、水道の下水管の中まで根を張ってしまうので、家の敷地の中で育てる時には注意が必要です。

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さて、オーストラリアの田舎では車は必需品です。アーミデールにはバスとタクシーがありますけど、バスは平日に限られた主な場所の間を行き来するだけなので、車がないと本当に不便です。日本ではほとんどの人が新車を買いますが、オーストラリアでは新車は高いので、多くの人が中古を買います。オーストラリアの田舎では北海道みたいに町と町の間に距離があったり、郊外の牧場に住んでいる人が毎日遠い町に通勤したり、家族でいろいろ旅行したりもするので、5年たった中古でも走距離メーターが10万から15万キロぐらいいっているのもあります。その中で日本車(トヨタ、マツダ、日産、三菱、ホンダ、スズキ)は中古でも性能が落ちず、故障しにくいのでとても人気があります。私も2009年型の日産TIIDAを3年前に走行距離約23,000kmで買いましたが、前に乗っていた古いVOLVOの車に比べて燃料代が半分しかかからず、とても気に入っています。小振りなので駐車にも便利だし。(因に、日本では出る時に出やすいようにみなバックして前向き駐車しますけど、OZの多くは前から突っ込んで後ろ向きに駐車する人が多いです。)最近、運転免許取り立てのOZの同僚が三菱のミラージュの新車を買ったんですけど、色は白にしたそうです。私はなぜか白い色はつまらないし、よごれが目立つので避けたいんですけど、オーストラリア人は白やシルバーといった色の車を持っている人がたくさんいます。その理由を訪ねると、濃い色だと陽に当たって車内が暑くなるからといいます。それと赤など派手な色だと盗難に会いやすいと言う人もいます。白が目立たなくて無難なんでしょうね。私は今の車はシルバーで、欲をいうともっと他の色がよかったんですけど、前のが白だったのでそれよりはずっとましなので満足です。2年ぐらい前に安倍総理大臣がオーストラリアを訪れた際に、それまで高い税金がかかっていた日本製の新車の税金が減らされて2000ドルぐらい安く買えるようになったそうです。私も次には日本車の新車を買ってもいいかなと思います。

マグパイの赤ちゃん(アボリジニー)

前回はred wattlebird、プリンセス•ワトルの双子の赤ちゃんを紹介しました。あれから一週間たって、ずっと大きくなり、自由に飛び回れるようになったので、近づくとすぐに飛んでいってしまいます。でも、まだ自分では餌を探すことができないので、両親から餌をもらっているようです。

最近は黒白のマグパイという鳥の赤ちゃんも見かけるようになりました。マグパイの赤ちゃんも下の写真のようにふわふわのグレーの産毛で覆われていて、とってもかわいいのですが、お腹がすいた時はそれはそれはけたたましい鳴き声をだします。

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地面をくちばしでつついては虫やとかげなどを取っている母鳥の後についてまわって、大きな声で餌をおねだりしています。食欲旺盛で、いくらでも頂戴といっています。お母さんも大変です。本人達はとても真面目なのですが、端から見ていてとても滑稽です。マグパイはいつもどこかユーモアがあります。

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さて、オーストラリアにヨーロッピア人たちが移民するずっとずっと前からアボリジニーと呼ばれる原住民が住んでいます。身体的な特徴は髪が黒くゆるやかにちじれていて、背は白人より低く、褐色の肌、愛嬌のあるくりっとした丸い目です。(アボリジニーの子供達はとってもかわいいです。)でも、今では白人との混血が増え、純血のアボリジニーの数は減って来ています。そんなアボリジニーの人々には白人に迫害され、差別されてきたという悲しい歴史があり、今でも以前ほどではないにせよ、まだまだ差別は残っています。政府もそのような原住民たちを保護するために、いろいろと優遇政策を取っていますが、なかなか改善されていません。まず、一番問題なのが、アボリジニーの文化には元々お酒というものがなかったのに、ヨーロッパ人が持ち込んできてからたくさん見境なく飲むようになりました。そのため、男女共にアル中のアボリジニーが多く、またドラッグ(麻薬)などにも手をつける人もたくさんいます。その結果、ちゃんと仕事についたり、大学へ進学するようなアボリジニーの数は白人に比べとても少ないです。田舎のアーミデールにはアボリジニーの人が結構います.。多くは昔キリスト教布教活動をしていた白人たちによって建てられた町はずれの居住区に住んでいます。仕事をせず、政府からの生活保護で暮らしている場合が多いため、貧しい暮らしのようです。また、彼らは生まれつき感情をそのままストレートに表すため、道を歩いているアボリジニーの人が大声で怒鳴り合っているのを耳にします。大分前になりますが、町の繁華街のカフェの前でアボリジニーの若い女性2人が喧嘩を初め、一人がもう一人のアボリジニーの女性をなぐって、転ばせた後、その髪の毛を持って引きずろうとしていたのを見たことがあります。周りの人が止めて大事に至りませんでしたけど、本当にびっくりしました。最近は政府が雇用者たちにアボリジニーの人たちを優先して雇用するよう奨励しているようで、まじめに仕事をする若いアボリジニー人も増えてきました。感情を制御できない反面、とてもおおらかで明るい気質も持っているようで、先日アボリジニーの男女が一緒に歩いている途中で、我が家の庭を囲っているフェンスのすぐぞばの地面に腰を下ろして2,3時間ずっと楽しそうにおしゃべりしていました。また、アボリジニーの人が交通の少ない道を歩く時、なぜか道のまん中を歩くくせがあるんです。車でそばを通るとよけてくれますが、最初から端を歩けばいいのに、そうしないんです。不思議です。そうかと思えば、学生の時に町へ買い物に行った帰り、ある交差点で、アボリジニーの女の人がよそみ運転をして、車が私の乗っていた自転車の後輪に突っ込んできたので、私はバランスを失って転倒して膝に怪我をしました。そして、自転車の後輪はぐにゃっと曲がってしまいました。そのアボリジニーの女性は怪我の治療費や自転車の修理費を払うべきなのは分かっているが、車の後部座席に乗せていた3人の幼い子供たちの母親で貧乏で電気代すら払うお金がないと言われたので、気の毒に思い「結構ですよ。」と言って別れました。ところが、あれから15年ぐらい経ちますが、その間、何度も町でそのアボリジニーの女性を見かけました。すると私の名前を読んで近寄って来て当時のことを必ず感謝し、「その後お元気でしたか」と親しげに声をかけてきます。昔受けた恩に対する感謝の念ははずっと忘れないという義理堅いところもあるようです。