K's Backyard

オーストラリアの田舎町での動物とのふれあい日記

サクランボと野鳥PART 2(移民の国)

我が家のサクランボが熟れたという噂がだんだん野鳥たちの間に広がっているのでしょうか。いろいろな鳥たちも食べに訪れています。Yellow-crested cockatoo(下の写真)や鮮やかな赤と青の小型のオウム、Crimson rosellaなども来るようになりました。

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実が固いうちはくちばしの短いカッコーの一種のKoel, からすに似た黒白の鳥、CurrawongやMagpiesなどが専らチェリーを食べに来ていましたが、柔らかく完熟になってくると、くちばしの尖ったHoneyeatersも訪れるようになりました。下の写真はSilvereyeというすずめぐらいの大きさのHoneyeater。もちろんRed Wattlebirdも食べに来ます。甘ずっぱくっておいしそうです!

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さて、ご存知のとおりオーストラリアは18世紀の後半からイギリスの植民地になり、最初は流刑地として本国から囚人が送られてきました。ということで、イギリス人、アイルランド人、スコットランド人を祖先に持つ人が大半を占めています。オーストラリア人は自分の祖先が誰で、どこから来たかということをよく知っていて、多くの人はイギリスやアイルランドからの囚人だったと言います。囚人といっても、貧困層の人たちでお腹がすいて食べ物を盗んだり、政治思想が当時の政府と相容れなかったりという程度の罪で流刑されてきたのですから、ちょっとかわいそうです。

その他、19世紀にはドイツ、20世紀に入るとイタリアやギリシアなどの国から多く移民しています。また、いわゆる白豪主義という言われる移民法が1970年代に撤廃されると、ベトナムや中国や韓国などのアジアからたくさんの移民が来ました。移民達は同じ国の人同士が固まって特定の場所に定住するようで、大都市にはイタリア系、ギリシア系、ベトナム系、韓国系などの移民たちが経営するレストランが集まっているところがあり、おいしくて安い料理を楽しむことができます。ドイツ系の人々は主にアデレードの北に定住して、Barossa Valleyという有名なワインの産地を築きました。この他、イタリアからの移民もオーストラリア各地にワイナリーを作っています。中国系の人たちは日本のように、シドニーやメルボルンなどの大都市にChina Townを作って、そこでレストランやお土産屋、薬草などのいろいろな商売に携わっています。もっと最近になると、中東、インド、南アフリカ、ニュージーランド、フィリピンからの移民も増えています。

ところで、シドニーでタクシーに乗ると、移民をしてきてあまり英語が上手に話せない運転手がたくさんいます。オーストラリアに来る前、本国で高校の教師をしていたイラン人、ラグビーの花形選手だったトンガ人、コンピュータの技師だったインド人など、いろいろな経歴の人がいます。タクシーの運転は移民して来た人にとって、手っ取り早く就ける職業なんでしょうか。たいていの運転手は正直な人のようですが、これまでに悪徳ドライバーにも出会いました。10年ぐらい前、シドニーのセントラル駅からタクシーで予約していたホテルに母と向かおうとしたら、距離があまりなかったのでいやだったんでしょうね。ベトナム系の運転手に乗車拒否にあって、大きなスーツケースがあったので困りました。また、20年ぐらい前にメルボルンでタクシーに乗った時、どこの国の出身かは分かりませんでしたが、とてもきつい訛りで話すタクシー運転手に距離かせぎのために同じ道を何回も通られたり、途中でガソリンスタンドに寄られて、ガソリン補給をしている間、止めなかったメーターの距離数が増えていってしまうということが起きました。もちろん、気付いていたのでその運転手に降りる時にがガリン補給している間に増えた距離数を言って、それを差し引いた金額を払いました。悪意がなかったとは到底思えませんでしたので、とても腹が立ちました。現在はどこのタクシー会社も運転手の教育をしっかりしているのか、そういう運転手に出くわしたことはありませんけど、しっかりしていないと騙されるということもありです。幸いなことに、私の住むアーミデールは田舎の町で、タクシーの運転手は皆、正直で親切なので、安心して利用することができます。

サクランボと野鳥(菜食主義者)

今年は春によく雨が降ったので、我が家の庭に生えているフルーツの木は順調に育っています。つい先日緑色をしていたサクランボもここのところの暑い陽気でみるみるうちに赤くなって、野鳥を魅了しています。写真の鳥は親子のKoelというカッコーの一種で、黒が母親(下)、ベージュと黒のぶちが子供(上)です。親子でサクランボをむさぼっていました。初めてこの子供を発見した時、以前Red wattlebirdが同じ鳥に托卵されて自分たちより大きいKoelのひな鳥を育てていたのを思い出し(「けなげな母鳥」参照)、もしかしてまたかと思いきや、今回はそうことではなかったので、安心しました。この他、マグパイに似た黒と白の鳥Currawong(カラヲン)もおいしそうに毎日食べに来ています。家のサクランボは無農薬なので、ショウジョウバエが中に子供を産んでいるので、野鳥の餌専用です。

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さて、今回はVegetarianと呼ばれている菜食主義者について。オーストラリアでは牛や羊を肉をよく食べるというイメージがありますが、実は結構、乳製品や魚介類、卵は食べるが、肉を食べないベジタリアンがいます。レストランやカフェに行っても、よくベジタリアン用のメニューがあったりして、そういう人たちも食べられるものを提供しています。10年ぐらい前に比べるとオーストラリアではとても安かった肉が今はとても高くなりました。そういうこともあってか、肉をあまり食べなくなったオーストラリア人が大勢います。もちろん、動物愛護の精神から菜食をしている人もいます。パーティーやバーベキューを開く時にはそういう人のためのメニューも用意する必要があって、なかなか大変です。菜食主義の人はたいていがやせた人が多いのですが、中には結構体格のいい人もいます。そういう人は肉は食べないけれど、甘いケーキとかパンとかスパゲティー、フライドポテト、チーズなど糖質やカロリーの高い食べ物を好んで食べます。ベジタリアンの他にシーフードも乳製品も卵を一切口にしないで、植物からとった食べ物だけを食べるビーガン(vegan)と呼ばれる人も少数います。ビーガンにとってタンパク質が取れる食べ物はとても限られていて、豆腐や豆類、ナッツといったものから摂取しているようです。オーストラリアのスーパーにはベジタリアンやビーガンを対象にした食べ物のコーナーがあって、豆から作ったソーセージやひき肉、ハンバーガー、プレーンから甘辛い照り焼きやスパイシーな味がついた豆腐、それからファラフェル (falafel) というひよこ豆からできた衣のついてないコロッケ風の食べ物などが売っています。以前に興味本位で食べたことがありますが、ソーセージやひき肉もどき意外は割とおいしかったです。日本食人気について最近書きましたが、ベジタリアンやビーガンの人たちは、みそ、豆腐、のり、わかめ、昆布、しいたけ、そばなど、ヘルシーな日本の食材に関心がとても高いようです。

Bottlebrushes (医療)

アーミデールは朝晩まだ涼しいですが、日中は25度近くになるようになりました。初夏の気候です。我が庭にオーストラリア原生のBottlebrushという花が一斉に咲きました。下の写真は手のひらぐらいの大きさの濃いピンクの花。

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そして小さい黄色のbottlebrush。親指ぐらいの長さです。

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大きいサイズのbottlebrushには他に淡いピンクと真っ赤など、色にバラエティーがあります。その名のとおり、瓶を洗う時に使うブラシに似ていますね。かわいいお花です。

さて、今回はオーストラリアの医療について。こちらではオーストラリア国籍や永住権を持っている人は全員、Medicareと言う国民保険に自動的に無料で加入します。医者にかかると私の場合は保険が44%ぐらいの負担をしてくれます。ただし、日本を違って歯の治療費はカバーされていないので、とても高くなります。例えば歯一本にセラミック製のクラウンをかぶせた場合2000ドル以上かかります。ただし、Medicareとは別にプライベートの医療保険もあり、それに加入していれば歯の治療費や眼鏡などの費用は部分的にカバーしてくれますが、そういった保険は掛け捨てでとても高いです。(余談ですがオーストラリアに旅行する場合には病気や怪我の時に高額な医療費を請求されないよう、日本で予め旅行保険に入っておいた方が賢いと思います。)

こちらでは病気になるとGP(General Practitioner)というオールラウンドに診てくれる医者へ行きます。自分担当の医者は決っているので、いつもその医者へ行きます。もし、専門医に診てもらう必要がある時には、このGPがその医者への紹介状を書いて、それから予約を取り診察をしてもらうことになりますので、自分で勝手に専門医へ行くことはできません。GPはとても幅広い医療知識があり、たいていの病気に対処してくれ、それに合った薬を処方してくれます。(患者はそれを持って、薬屋に行き薬を貰います。)

私がこちらの医者のいいなと思うことは、待ち合い室で待っていると、先生が待合室まで出て来て名前を呼んでくれることです。また、診察室は全部個人部屋でドアをきっちり閉めますから、他の患者と先生の話が聞こえたりすることはありません。プライバシーはちゃんと守られているので安心していろいろ話ができます。

こちらではGPは必ず、複数(5−8人ぐらい)集まって、グループでクリニックを開業していますので、もし自分担当の医者が診られない場合でも他の医者が代わりに診てくれます。GPに看護婦は付かず、一つのクリニックにせいぜい1−2人の常駐の看護婦がいるようで、ちょっとした怪我の手当や手術、心電図を測るときなど医者を手伝うだけで、普段GPのオフィスにはいません。診察中は患者はGPだけと話をして処置をしてもらいます。

大きな公立病院もアーミデールにはありますが、そこでは入院が必要な重い病気や大きな手術が必要な患者が入院するところで、そこに入るにはまずGPの診断が必要です。公立病院はその他、Emergency Departmentがあり、24時間態勢で救急の患者を診てくれます。事故による怪我や急に病気になった場合やGPのクリニックが閉まっている土曜日の午後から日曜日には、患者は直接救急に行きます。ただし、医者の数が少ないので、救急へ行くと命にかかわる怪我や病気でない場合には何時間も待たされることを覚悟した方がいいと思います。

プリンセス•ワトルのひなの成長(車事情 PART2)

3週間ほど前に我が家の庭がテリトリーのプリンセス•ワトルに2羽のひなが生まれたことをご報告しましたが(プリンセス•ワトルのひなの誕生」)、大分大きくなりましたよ。今でも親鳥に虫などの餌を時々もらっているようですが、自分たちで餌台に餌を食べに毎日やってくるようになりました。まだ、あどけなさが残っていてとってもかわいいです。

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最初は親鳥について餌台の近くの木でピーピー鳴いて餌を催促していましたが、やがて餌台のところにあるぶどうの木に止まっておねだりするように。そうなってくると、プリンセス•ワトルはひなが餌をねだると、映画監督がカチンコを鳴らすようにくちばしを鳴らして、威嚇するようになりました。そしてひなは自分で餌台に登って食べるようになったんです。「もう親に頼るな」という厳しい態度です。でも、こうやって子供達は徐々に自立をするよになるみたいです。自然って本当によくできていますね。今回プリンセス•ワトルの子育てを観察していてとても興味深かったのは、いつものように2羽の子供を夫婦一緒に育てるのではなくプリンセスとパートナーと一羽ずつ別々に面倒をみていたようです。餌台にもプリンセスと子供の1羽が来た後、パートナーともう1羽が来て食べていましたので、上の写真のように子供達2羽だけが餌を一緒に食べに来るのはとっても珍しいことです。

さて、今回も車についてです。オーストラリアでは日本のような自動車学校というものはなく、また免許を取るのに何年もかかります。州によってルールが異なりますが、NSW州では16歳になるとL (Learners) ライセンスを取得できます。この免許はフルライセンスを持った親を助手席に乗せないと、普通の道路を走ることができません。道路に出る前にほとんどの子供は自分の家の敷地の中とか田舎道で練習をするようです。自動車教習のライセンスを持つ教官から個人レッスンを受ける子供もいます。親の監督の下、Lライセンスで120時間以上道路を走ると、P1 (Provisional)ライセンスがもらえて、スピードなどいろいろ制約がありますが、一人で車を運転できるようになります。それから一年後コンピュータのテストに合格するとP2ライセンスがもらえ、それからさらに2年後やはりコンピュータのテストに合格すると晴れてフルライセンスが貰えます。日本ではほんの数ヶ月程度で免許がもらえるのに比べ、長くかかります。私は大分前、永住権を取得した時に日本の運転免許を提示しただけで、すぐにオーストラリアのフルライセンスが貰えました。日本の自動車教習所で訓練を受けた日本人ドライバーがとても優秀なことはこちらでも良く知られているようです。そのような訓練を受けていない国から来た人はオーストラリア人と同じように年数をかけて免許を取らなければなりません。

次に車検についてですが、NSW州では毎年、車の修理工に車を点検してもらって、合格書(pink slip)を貰います。それから自賠責保険加入証明書(green slip)を保険会社から貰うと、いよいよ登録料を払って一年間の登録ができます。私の場合、全部で600ドルぐらいかかりますが、古い車に乗っていて修理代がかかるともっとかかります。因に隣のVictoria州やQueensland州ではpink slipは車を他人に売る時だけ必要なので、登録にかかる費用はNSW州よりかかりません。

春の花(車事情 PART1)

去年の10月には連日30度以上の気温が続いて、草木もぐったりとしていましたが、今年は順調に雨が降って、我が家の庭にいろいろな花が咲きました。下の写真はりんごの花。私は静岡出身で、りんごの花はアーミデールに来るまで見たことありませんでした。ほんのりうすいピンクで可愛いですね。この木には真っ赤なリンゴが毎年なります。でも、fruit fly(ショウジョウバエ)が卵を産んで、その子供たちがリンゴの中でチョロチョロと遊んでいますから、野鳥に食べてもらっています。

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次はPaulownia(桐)の花です。桐といえば日本ではタンスに使われていて、花札でも絵を見たことありますけど、実のようなものが描かれているだけで本当の花は見たことありませんでした。母(北海道出身)もアーミデールで生まれて初めて桐の花を見たといっていました。日本ではあまり一般的ではないのかも。一つ一つの花は手のひらの半分ぐらいの大きさです。淡い紫でとってもきれい!ただ、paulowniaの木は生命力が旺盛でものすごい早さで成長して、水道の下水管の中まで根を張ってしまうので、家の敷地の中で育てる時には注意が必要です。

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さて、オーストラリアの田舎では車は必需品です。アーミデールにはバスとタクシーがありますけど、バスは平日に限られた主な場所の間を行き来するだけなので、車がないと本当に不便です。日本ではほとんどの人が新車を買いますが、オーストラリアでは新車は高いので、多くの人が中古を買います。オーストラリアの田舎では北海道みたいに町と町の間に距離があったり、郊外の牧場に住んでいる人が毎日遠い町に通勤したり、家族でいろいろ旅行したりもするので、5年たった中古でも走距離メーターが10万から15万キロぐらいいっているのもあります。その中で日本車(トヨタ、マツダ、日産、三菱、ホンダ、スズキ)は中古でも性能が落ちず、故障しにくいのでとても人気があります。私も2009年型の日産TIIDAを3年前に走行距離約23,000kmで買いましたが、前に乗っていた古いVOLVOの車に比べて燃料代が半分しかかからず、とても気に入っています。小振りなので駐車にも便利だし。(因に、日本では出る時に出やすいようにみなバックして前向き駐車しますけど、OZの多くは前から突っ込んで後ろ向きに駐車する人が多いです。)最近、運転免許取り立てのOZの同僚が三菱のミラージュの新車を買ったんですけど、色は白にしたそうです。私はなぜか白い色はつまらないし、よごれが目立つので避けたいんですけど、オーストラリア人は白やシルバーといった色の車を持っている人がたくさんいます。その理由を訪ねると、濃い色だと陽に当たって車内が暑くなるからといいます。それと赤など派手な色だと盗難に会いやすいと言う人もいます。白が目立たなくて無難なんでしょうね。私は今の車はシルバーで、欲をいうともっと他の色がよかったんですけど、前のが白だったのでそれよりはずっとましなので満足です。2年ぐらい前に安倍総理大臣がオーストラリアを訪れた際に、それまで高い税金がかかっていた日本製の新車の税金が減らされて2000ドルぐらい安く買えるようになったそうです。私も次には日本車の新車を買ってもいいかなと思います。

マグパイの赤ちゃん(アボリジニー)

前回はred wattlebird、プリンセス•ワトルの双子の赤ちゃんを紹介しました。あれから一週間たって、ずっと大きくなり、自由に飛び回れるようになったので、近づくとすぐに飛んでいってしまいます。でも、まだ自分では餌を探すことができないので、両親から餌をもらっているようです。

最近は黒白のマグパイという鳥の赤ちゃんも見かけるようになりました。マグパイの赤ちゃんも下の写真のようにふわふわのグレーの産毛で覆われていて、とってもかわいいのですが、お腹がすいた時はそれはそれはけたたましい鳴き声をだします。

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地面をくちばしでつついては虫やとかげなどを取っている母鳥の後についてまわって、大きな声で餌をおねだりしています。食欲旺盛で、いくらでも頂戴といっています。お母さんも大変です。本人達はとても真面目なのですが、端から見ていてとても滑稽です。マグパイはいつもどこかユーモアがあります。

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さて、オーストラリアにヨーロッピア人たちが移民するずっとずっと前からアボリジニーと呼ばれる原住民が住んでいます。身体的な特徴は髪が黒くゆるやかにちじれていて、背は白人より低く、褐色の肌、愛嬌のあるくりっとした丸い目です。(アボリジニーの子供達はとってもかわいいです。)でも、今では白人との混血が増え、純血のアボリジニーの数は減って来ています。そんなアボリジニーの人々には白人に迫害され、差別されてきたという悲しい歴史があり、今でも以前ほどではないにせよ、まだまだ差別は残っています。政府もそのような原住民たちを保護するために、いろいろと優遇政策を取っていますが、なかなか改善されていません。まず、一番問題なのが、アボリジニーの文化には元々お酒というものがなかったのに、ヨーロッパ人が持ち込んできてからたくさん見境なく飲むようになりました。そのため、男女共にアル中のアボリジニーが多く、またドラッグ(麻薬)などにも手をつける人もたくさんいます。その結果、ちゃんと仕事についたり、大学へ進学するようなアボリジニーの数は白人に比べとても少ないです。田舎のアーミデールにはアボリジニーの人が結構います.。多くは昔キリスト教布教活動をしていた白人たちによって建てられた町はずれの居住区に住んでいます。仕事をせず、政府からの生活保護で暮らしている場合が多いため、貧しい暮らしのようです。また、彼らは生まれつき感情をそのままストレートに表すため、道を歩いているアボリジニーの人が大声で怒鳴り合っているのを耳にします。大分前になりますが、町の繁華街のカフェの前でアボリジニーの若い女性2人が喧嘩を初め、一人がもう一人のアボリジニーの女性をなぐって、転ばせた後、その髪の毛を持って引きずろうとしていたのを見たことがあります。周りの人が止めて大事に至りませんでしたけど、本当にびっくりしました。最近は政府が雇用者たちにアボリジニーの人たちを優先して雇用するよう奨励しているようで、まじめに仕事をする若いアボリジニー人も増えてきました。感情を制御できない反面、とてもおおらかで明るい気質も持っているようで、先日アボリジニーの男女が一緒に歩いている途中で、我が家の庭を囲っているフェンスのすぐぞばの地面に腰を下ろして2,3時間ずっと楽しそうにおしゃべりしていました。また、アボリジニーの人が交通の少ない道を歩く時、なぜか道のまん中を歩くくせがあるんです。車でそばを通るとよけてくれますが、最初から端を歩けばいいのに、そうしないんです。不思議です。そうかと思えば、学生の時に町へ買い物に行った帰り、ある交差点で、アボリジニーの女の人がよそみ運転をして、車が私の乗っていた自転車の後輪に突っ込んできたので、私はバランスを失って転倒して膝に怪我をしました。そして、自転車の後輪はぐにゃっと曲がってしまいました。そのアボリジニーの女性は怪我の治療費や自転車の修理費を払うべきなのは分かっているが、車の後部座席に乗せていた3人の幼い子供たちの母親で貧乏で電気代すら払うお金がないと言われたので、気の毒に思い「結構ですよ。」と言って別れました。ところが、あれから15年ぐらい経ちますが、その間、何度も町でそのアボリジニーの女性を見かけました。すると私の名前を読んで近寄って来て当時のことを必ず感謝し、「その後お元気でしたか」と親しげに声をかけてきます。昔受けた恩に対する感謝の念ははずっと忘れないという義理堅いところもあるようです。

プリンセス•ワトルのひなの誕生

一ヶ月前、ようやく春が始まった頃、我が家に餌を毎日食べに来るred wattlebirdのプリンセス•ワトルとパートナーが家から3メートルぐらいしか離れていないgum tree (ユーカリの木)の上にあった古い巣に卵を産んで、ずっと暖めていました。下がその巣の写真。このカップルはここ数年、毎年の繁殖期にだいたい6羽ぐらいのひなを育てています。前回のシーズンの最後にはKoelという鳥に托卵されてしまって、自分たちより体が何倍も大きいひな鳥の面倒を一生懸命にみていました(「けなげな母鳥」参照。)今回は最初に家からもっと離れた木に巣作りして卵を産んだようでしたが、ひなは孵りませんでしたので、2度目にして初めての赤ちゃん誕生です。

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この巣は2年ぐらい前に同じ鳥が作ったものでしたが、その時には卵が孵らず断念して放置されていたものでした。2週間ほど前に親鳥が巣に近づくとひなの頭と大きく開いた口が見え、そして「ごはんちょうだい」とばかりに大きな声でさえずるのが聞こえました。それから一週間ほど前に巣からひなが出てきました。しかも2羽の双子です。親鳥の半分以下の大きさでふわふわの産毛で覆われていて、とっても可愛い!おなかがすいて「ピーピー」鳴くと、親鳥が交代ですぐに餌を取って来て与えます。おなかがいっぱいになると、陽なたぼっこしながら昼寝です。

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巣を離れてから2日ぐらいは一日中一つの木にじっとしていましたが、それからはちょっとずつ飛べるようになって、近くの木を少しだけ移動するようになりました。その中でも今満開の藤の花がとてもお気に入りで2羽で花に寄り添っています。時々、花の蜜を口で食べているようなしぐさも見せます。

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夜になると親鳥について、ユーカリの木の高いところにある葉がたくさんついた枝の中にもぐって寝ているようです。ここ2日ぐらい最低気温が2度と、ちょっと寒が戻って来てしまって、まだ3日ぐらい続くようです。また、体の大きな肉食のTawny Frogmouth(フクロウの一種)やFalcon, Butcherbird, Magpie, Currawong, Crowなど襲って来る可能性もあるので要注意です。私も子育てに協力して、ある程度大きくなるまで頻繁に庭に出てwattlebirdのひな鳥が大丈夫かどうか確かめています。元気で無事に成長して欲しいものです。

桜の花と野鳥(居酒屋)

我が家の庭に毎年赤いサクランボを付ける桜の木があって花が咲きました。日本の桜のような淡いピンクではなく、真っ白なのでちょっとピンときませんが、日本の桜はたぶん鑑賞用なので、実をつける品種とは違うのかな?

その桜の木に色とりどりの野鳥が今朝、訪れました。花が白いからカラフルなオウムの色を引き立ててくれて、素敵です。上から順番にCrimson Rosella, Grenn Parrot, Galahです。

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今回は居酒屋について。日本は居酒屋というとお酒を飲みながらいろいろな料理を注文できて楽しむことができますが、オーストラリアの居酒屋はpubと言って、普通は純粋にお酒だけを楽しむところです。仕事帰りにちょっと同僚と一杯やってから帰るという人で夕方からにぎわいます。カウンターでいろいろお酒やsoft drinksと言ってアルコールではないジュースや炭酸飲料を頼むことができます。お酒はビール、ワイン、ウィスキーやリキュールがあります。ビールはtapといって大きな樽からレバーを引いてSchoonerという425ml入るグラスに入れてくれ、一杯抱いた3−5ドルほどです。ワインはHouse wineという手頃な値段の白か赤のワインをグラスに注いでくれますが、量は150mlぐらいで、4−7ドルぐらいします。ノンアルコールの炭酸飲料やジュースはグラス一杯3ドルぐらいです。私はお酒に強くないので、よくカウンターでShandyというビールとレモネードを半々入れた飲み物を頼みます。アルコール分が少なく、甘みがあってとても飲みやすい飲み物です。(こちらではよくおばあさんが頼むお酒らしいです。)Martiniなどのカクテルを出すおしゃれなところもありますが、だいたいがストレートのお酒を出すのが一般的のようです。

おつまみが欲しい場合にはカウンターで小さな袋に入ったものすごく塩の効いたポテトチップスかピーナッツぐらいです。私はどちらかというと日本のようにおつまみの料理を一緒に食べられる居酒屋の方が好きです。

こちらのパブには必ずレストランがついていて、食事をする人はそこで食べます。典型的なパブの料理はサラダとポテトを付け合わせた牛肉のステーキ、 Chicken schnitzel (細かいパン粉を付けて揚げた鶏のフィレ)、ロースト(鶏、羊、豚、Lamb shank(羊のすね肉を煮込んだもの)、サーモンやバラマンディという(白身の淡水魚)のグリルしたステーキ、そして Fish & chips(魚の天ぷらとフライドポテト)やバーガー類(鶏肉、牛肉のハンバーグ、羊の肉)などで、最近はタイのカレーやパスタなどを出しているところもあります。パブは夜にぎわうので、昼食を安くして沢山お客さんを呼ぼうをしているところもあり、7ドルや10ドルでボリュームたっぷりのランチが食べられます。夜の食事はだいたい20−30ドルぐらいかかります。食事の時にお酒も一緒に楽しみたければ、パブのカウンターに行って買うことができます。

パブといってもNew England Hotel, Imperial Hotel, Grand Hotelといったホテルで経営しているところが結構あり、そういうところは安く宿を提供してくれます。(でもパブに来るお客さんで夜おそくまでうるさいかもしれません。)また、パブの中にはダンスをするフロアを持っていて、じゃんじゃん音楽をかけて踊りを楽しめるところもあります。(ただし、ダンスフロアには壁沿いにずらっとビールを片手に持って、踊る人をじっと眺めているだけの酔った殿方がいて、視線を感じてしまうかもしれませんよ。)

白いオウムたちの訪問(和食人気)

今朝、最近見かけなかった大型の白い2種類のオウムが餌を食べに来ました。下の写真はYellow-crested cuckatoo。頭の黄色い冠を立てているところがとれました。とっても立派ですね。一羽だけの訪問でした。

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写真は2日前に撮ったものですが、ここ2,3日毎日やはり一羽だけで来ているLittle Corella。前回餌台に伸びた草が届いたと書きましたけど、実は後でよく見たら、鳥の餌がこぼれて生えて来たトウモロコシや麦の穂だったんですよ!

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さて、今回はオーストラリアでの和食について書きます。25年ほど前に初めてオーストラリアに来て、ビクトリア州にホームステイしていたころはオーストラリア人が食べるものといえば、ステーキまたはローストなどにフライドポテトや茹でた野菜を添えたもか、フィッシュ&チップス(魚の天ぷらとフライドポテト)など、どちらかというと伝統的なイギリス系の料理を食べていました。ピザやパスタもこの頃は一般的ではありませんでした。唯一オーストラリア人がよく食べる外国料理といえば、150年も前から移民してきた中国系の人々によって広められた中華料理(広州料理)といっても、ほとんどがオーストラリア人好みにアレンジされたものでした。ところが、ここ15年ほどはいろいろな国の料理が一般に広く食べられるようになりイタリアのピザやパスタはもちろん、フランス料理、レバノン料理、タイ料理、ベトナム料理、そしてヘルシーな食事として定着している和食が人気です。

和食といえばオーストラリアでは断然寿司がですが、大半がのり巻きの寿司で、具材としてサーモン、ツナ、卵、鶏の照り焼き、アボカド、エビ(ボイル、天ぷら)などで、いなり寿司も売っています。やはりのり巻きだと昼食に手で気軽に食べられるところが人気なんでしょう。太巻き(海苔一枚分)の半分をそのまま切らずに売っていて(日本のコンビにの手巻き寿司と同じ)、中身にもよりますがだいたい一本が$3 ~ $4 (200 -300 yen)ぐらいします。OZはだいたい昼食に3-4本ぐらい食べますから、サンドイッチに比べたら高くつくことが多いです。私は日本では一度も寿司を作ったことありませんでしたけど、こちらでは買うととても高いので自分で作るようになりました。スモークサーモンやボイルエビとアボカドを組み合わせたのり巻きはとってもおいしいです。最初は時間がかかりましたけど、今は結構早く作ることができます。寿司の他に肉じゃが、鶏のからあげ、天ぷら、焼き鳥、お好み焼きなどの和食もとても受けます。最近はスーパーでGyozaという名前で、冷凍の餃子が売っていて、とても人気があるようです。また、最近ではダイエットのための低カロリー食品として、パスタの代用品として使われる日本の「しらたき」もスーパーで売っています。その他、どのスーパーにもアジア食品というコーナーがあって、米はもちろんキューピーマヨネーズ、わさび、海苔、カレーのルウ、乾麺(うどん、そば、そうめん、ラーメン)、ごまドレッシング、インスタントのみそ汁、カップラーメン、とうふ、ソース、すしのこ、赤•白みそなど、いろいろ置いてあります。キッコーマンのお醤油はもうずっと前からオーストラリア人に親しまれており、普通のソースのセクションで売られています。もう一つ最近話題になっているのが「和牛」で、こちらでもそのままWagyu beefと呼ばれています。アーミデール周辺の牧場では最近和牛を飼育するところが増えています。というのも、シドニーなどのレストランで引っ張りだこだからだそうです。柔らかくて霜降りの肉質がOZたちを虜にしているみたいです。とはいえ、高級な食材で一般の人の口にはなかなか入りません。

日本へ行ったことのあるオーストラリア人が口を揃えて言うのが、日本の食べ物がとてもおいしいということです。こちらでは、和食人気はしばらくは続きそうです。

 

Rainbow Lorikeets (ガレージセール)

今朝はここのところ見かけなかったRainbow Lorikeetのグループが餌を食べに来てくれました。(最近降った雨で草が餌台の上まで伸びてきました。)Crested Pigeon やGalah(モモイロインコ)の体の半分ぐらいしかないのに、結構気が強くて、後から餌場にやってきて、自分より大きい鳥を勇敢にも追っ払ってしまいます。他のオウム系の鳥は二本の足を交互に出して歩くのに、この鳥はなぜかチョンチョン両足を揃えて跳びます。結構、全体にずんぐり見えて、すばしっこくって、滑稽な鳥です。青い頭と顔を見ると映画「X-MEN」に登場する全身が青いMystiqueに似ていると思いません?

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さて、今日はGarage Saleについてです。オーストラリア人は中古のものでも大切に使うことが多く、いらなくなった台所用品、家具、工具、洋服、靴、本、おもちゃ、電化製品、建材などを週末(土曜日)に自分の家のガレージや玄関の前などガレージセールを開いて売ります。地元の新聞や新聞のウェッブサイト、または電柱に張り紙をして宣伝し、誰でも行くことができます。別に欲しいものがなくても、ガレージセールを廻っているとなにかしら見つけては買ってしまいますが、とても楽しいです。因に私がよく買うのはDVD ($2-3 each)や手作りの陶器、絵画、籐製品(バスケット)などですが、結構状態のいいものが新品より格安で手に入ります。(壊れているものもあるので、よくチェックして買います。)オーストラリアでは趣味の陶芸が結構はやっていて、作った本人はいびつな形などが気に入らなくて売りに出すのでしょうが、私はひとつひとつに作った人の個性が感じられてとても粋な作品に見えるのでつい買ってしまします。時々地元で有名なプロの陶芸家が作ったものも安く売っている時があります。たぶん売り手はプレゼントか何かでもらって、価値を知らなくて売っているのだと思います。そういう時はラッキー!と心の中で思わず叫んでしまいます。

売っているものに値札がついているととても買いやすいのですが、ついていないと売り主に買いたい値段を言って交渉します。そういう時はいくつかまとめてものを出して、全部でいくらというふうに値をつけると安く買えます。ただ、ガレージセールをする人の中には、単に要らなくなったものを片付けるために何でも安くして売る人、お金儲けが目的で何でも高く売る人がいます。また、教会などが募金活動の目的で開く場合もあり、そういう時にはとてもいいものがとても安く手に入ることが多いです。私が最初驚いたのがビスケットやウィスキーの缶の容器など、もともと無料だったものも値がつけられて売られていることです。この他にも古い(アンティークの)ガラスの瓶(薬瓶、お酒の瓶など)や鉄製の工具など、趣味で集めている人にはとても魅力的なものがたくさん見つかります。

ガレージセールはだいたい土曜日の朝早くから(7ー8時)ぐらいから行くといいものが見つかりますが、終り頃(だいたいお昼近く)に行くと売り手が残っているものを早く売ってしまいたいので、値を下げてくれるか無料でいいよと言われます。その頃を狙って行くのもいいかもしれませんね。